昨年12月14日、
ベラージオホテルから150万ドル(約1億2,500万円)相当のカジノチップが強奪された事件で、ラスベガス市警は2日、Anthony Michael Carleo(29)容疑者を強盗と麻薬取引の疑いで逮捕しました。
事件後、強盗に入ったベラージオでギャンブルに明け暮れ、逮捕当日も同ホテルに滞在していました。
Anthony Michael Carleo容疑者
Carleo容疑者は高校時代からコロラド州に住み、不動産ブローカーのほかに、母親の再婚相手である継父とともに、リムジンサービスなど2つのビジネスを手がけていました。しかし2009年9月に破産。
その後ラスベガスに移りネバダ大学に入学。ラスベガス地方裁判所の裁判官をつとめる実父の家に住んでいました。
警察に情報提供した友人によると、容疑者はマフィアに25万ドル以上の借金があると言っており、ベラージオの強盗犯は自分だと打ち明け、近いうちに再び大きな事件を起こすかもしれないと話したという。
Carleoが怪しいという情報は、ディーラーや、容疑者が25,000ドルチップをインターネットを通じて売ろうとしたしていた男性からも、もたらされました。
事件3日前の12月11日、ベラージオのポーカーディーラーは、容疑者が強盗の計画と思われる話をし、その際「必要なのは黒いマスクとバイクだけ。俺はバイクを持っている」と語ったとしています。
警察の捜査で、逃走に使われたバイクと同じ型のバイクを容疑者が所有していること、容疑者は銃を持ってないが、実父が所有しているものが、犯人が所持していた銃と同じ型であることが判明しています。
容疑者は事件の翌日から、盗んだ高額のカジノチップを、カジノフロアーやネットで売ろうと躍起になっていました。
盗まれた25,000ドルチップがはじめて見つかったのは12月23日、サルベーションアーミーのベルリンガー(年末になるとベルをならし募金を集めている人)が、ベラージオで両替しようとしたときです。
ベルリンガーはベラージオのセキュリティーに、MGMグランドホテルと
ニューヨークニューヨークホテルの間の歩道橋いたとき、知らない人がチップをくれたと話しています。
Carleo容疑者は1月19日から26日までベラージオに滞在。カジノで高額を使うため、部屋や飲食が無料で提供されました。事件の後から1月22日までの間に、同ホテルで10万7千ドル以上負けています。
また、容疑者の両替するチップが、カジノで勝って得たものではないとの疑惑が持ち上がり、19日からベラージオのセキュリティが監視をはじめました。
1月28日、ベラージオでおとり捜査官が容疑者に、25,000ドルチップを購入したいと申し出ました。この時、所持しているチップは盗んだものと認めています。
1月30日、同ホテルで捜査官がチップ1枚を購入。
2月1日、さらに4枚を買った際、捜査官は強盗団のメンバーにならないかと容疑者に持ちかけました。ベラージオでも盗みを働くつもりだと話すと、容疑者はすでにベラージオで強盗をしたことがあると答えています。
そして2月2日午後9時20分、再度捜査官にチップを売ろうと、ベラージオのカジノにいたところを逮捕されました。
警察はホテルの部屋や関係者の家を捜索。ガールフレンドの部屋から16枚の25,000ドルチップと5,000ドルの現金、ほかの家からも7枚の25,000ドルチップを押収。
盗まれた150万ドルのうち、およそ120万ドル相当を回収しています。
なお、市警は12月9日にラスベガス西部にあるサンコーストカジノのキャッシャーから、約2万ドル(約170万円)が奪われた事件にも容疑者が関わっているとみており、さらに捜査をすすめています。
ソース
arrest report(ラスベガス市警 pdf)
Bellagio robbery suspect was a talker(Las Vegas Review-Journal)
Metro Police arrest judge’s son in Bellagio casino robbery(Las Vegas Sun)
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